【将棋ウォーズ】普通の手を普通に指す難しさ

将棋は完全に実力のゲームだと思う方も多いかと思います。
たしかに、盤面の中で運で決まる要素はありませんし、情報はすべて相手にも自分にも見えています。どれだけ正確に読み、どれだけ判断が適切だったかが結果に表れる、きわめて公平なゲームです。
しかし、プレイヤーとして実際に指していると、同時に、メンタルのゲームでもあると強く思いますね。
そんなことを、先ほど将棋ウォーズで指していて改めて感じました。
実戦の振り返り
こんな盤面で、と金ができている分だけ優勢だろうと思っていました。↓

少し考えたい方のためにスペースを空けます↓
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と金と桂の両取りをかけられていますが、
8六飛とぶつければ飛車交換するだけで済むところでした。これがAIで確認しても最善手で、優勢でした。
何の先入観もなく見れば、あまり難しくなく、普通に指せる手だったと思います。
しかし、
持ち時間が相手よりも自分のほうがかなり少なく、すぐに攻め切ってしまいたいと思ったこと。
相手の直前手(飛車を転換する手)に気づいておらず、瞬間的に両取りがかかって動揺したこと。
こういう状況が重なった結果、両取りが受かると気づかずに、8六角打(下図)と変にひねった手を指してしまいました。

8二飛に、4五桂打が厳しそうで攻め切れないかと考えていましたが、
4二銀(下図)で辛抱されると案外難しく、AIの評価としては優勢だったはずの局面が一気に互角になっていました。

ここから、結果は時間切れ勝ちになりましたが、将棋の内容としては明らかに逆転されてしまい、負けていました。反省の将棋です。
将棋では、妙手を逃したり難しい判断を間違えて不利になることよりも、本来は自然に進められたはずの場面で、普通の手が指せずに難しくしてしまうことのほうが、実戦では実は多いです。
そして、こうして間違える時は大体、平常心を失っていたり、集中力を切らしている時です。
ベストなコンディションのときと、不調の時で、強さが2級分くらいは変わると思っています。
将棋が実力のゲームであることに疑いはありません。
しかし、人間が指す以上、いつでもメンタルの要素もゲームに入ってきます。
自分のようなラフなアマチュアの対局でも、焦りや動揺で、本来なら見えるはずの手が見えなくなることがあります。
そうであるなら、まして大勢のファンの注目を浴びるトッププロが、時に信じられないようなミスをしてしまうのも、決して特別なことではないのでしょう。
もちろん、それも含めての勝負強さではありますが、ミスで大逆転が起きた一局を見たとき、観る側はもう少し優しくてもいいのではないか。
そんなことを、自分の実戦から常々思っています。


