思考ゲームの話題や日々の考察を記録する雑記帳

才羽のザッキログ

日本語English

将棋

軽視されがちな、コミュニケーションの努力について

目次
  1. 実力で人気が出る世界と、コミュニケーションで人気が出る世界
  2. 初級者のうちは、実力を伸ばすほうが有効
  3. 私の場合、将棋ではコミュニケーションの方向に進んでいる
  4. 仮にアマ六段になっても、普及活動の成果はあまり変わらない
  5. 中級からは、努力の方向を見極める

目的に対して間違った方向に努力してしまう人は、割と多いような気がしています。

努力の方向には、大きく分けて、実力を伸ばす方向と、コミュニケーションを頑張る方向があると思います。

コミュニケーションを頑張る方向というのは、例えば、その分野の楽しさを人に分かりやすく伝えたり、人から信頼される関係を作ったりすることです。

どちらが有効かは、分野や目的、そして自分がどの段階にいるかによって変わりそうです。

そして、コミュニケーションの努力は、世間的には軽視されがちな風潮があるように思います。実力は測りやすいのに、コミュニケーションの努力は測りにくい、というのもあるのかもしれません。

実力で人気が出る世界と、コミュニケーションで人気が出る世界

例えば、プロ野球では、上手い選手が圧倒的に人気です。短いインタビューくらいしか喋らなくても、ものすごい人気を集めます。

一方ゲームでは、プロ選手よりもゲーム実況者のほうが、ずっと人気を集めている印象があります。実況者に必要なのは、プロ並みの実力よりも、トークの面白さやリアクションの楽しさです。

これは、仕事でも同じだと思います。対人の仕事でも、業務的な実力で選ばれることもあれば、人間的な愛想や、信頼、関係があるから選ばれることもあるでしょう。

初級者のうちは、実力を伸ばすほうが有効

とはいえ、初級者のうちは、実力を伸ばすほうが有効です。

素人から抜け出すことには大きな価値があり、しかもそれは、中級から上級に上がるよりずっと簡単です。RPGで言えば、レベルが低いうちは、少ない経験値でもレベルが上がりやすいようなものです。

ただ、中級以上になったら、実力とコミュニケーションのどちらに進むべきかを考えたほうが良さそうです。

私の場合、将棋ではコミュニケーションの方向に進んでいる

将棋界は、タイトル戦に何度も登場する棋士が有名になる、かなり実力の世界だと思います。

ただ、今の私の活動は、初心者に将棋の楽しみ方を伝えることに特化していて、実力で勝負しているわけでは全くありません。

将棋で実力勝負をしようと思っても、一般人にはとても不可能です。でも、将棋は好きで、将棋の楽しさを広められるような活動ができるといいなと思っていました。そうなると、楽しみ方を伝える側でやっていくしかありません。

なにより、将棋は面白さが分かるようになるまでに、それなりの経験が必要なゲームです。何も知らない人がプロの対局を見ても、何をやっているのか分かりません。だからこそ、初心者が将棋を楽しめるようになるための情報には、価値があると思っています。

実際、『脱初心者!将棋の考え方』は、多くの★5レビューをいただき、Kindleストアのランキングで上位に入りました。

仮にアマ六段になっても、普及活動の成果はあまり変わらない

もし私が、今から猛烈に将棋の勉強をして、アマ六段になったとします。趣味としては素晴らしい成果ですし、もちろん私も上手くなりたいです。

ただ、アマ六段になっても、大会で勝つにはまだ足りません。プロ棋士のように、実力で人を集められるわけでもありません。

それなら、その膨大な時間を、初心者向けの本を書いたり、面白い企画を考えたりすることに使うほうが、普及活動としては成果につながる気がします。上手くなることを普及活動のための努力としてやると、方向がずれてしまうと思っています。

中級からは、努力の方向を見極める

コミュニケーションの努力は、軽視されがちで、測りにくいものです。それでも、中級以上では、こちらのほうが有効なこともあります。

中級以上になったら、目的に対して、実力とコミュニケーションのどちらを伸ばすべきかを見極めたうえで、努力の方向性を考えなければいけません。

好きな分野で、必ずしも頂点を目指す必要はありません。続けやすい努力と、周りから求められる価値が一致する場所を見つけられれば、かなり有利なのではないでしょうか。